大阪市旭区の路上で今年３月、無職の田尻三千丈（みちたけ）さん（７０）が何者かに頭を殴られ一時意識不明の重体となった事件で、大阪府警は２７日、田尻さんと養子縁組を結んだ義理の息子で無職の正慶（まさよし）容疑者（６５）を殺人未遂容疑で逮捕した。田尻さんには死亡時に正慶容疑者に約２千万円が支払われる生命保険がかけられており、府警は関連を調べる。
正慶容疑者は「事実無根」と容疑を否認している。捜査１課の調べでは、正慶容疑者は３月４日午後８時５０分ごろ、同区高殿６丁目の川沿いの遊歩道を歩いていた田尻さんの後頭部などを数回殴り、殺害しようとした疑い。
正慶容疑者は翌５日、朝日新聞の取材に、「おやじが大けがしてびっくりしている。事件だったら許せない」と話していた。
府警などによると、正慶容疑者は田尻さんと数年前に知り合い、０７年６月に養子縁組を結んだ。生命保険はその直後からかけられていたという。事件直前、現場で正慶容疑者とよく似た男が目撃されており、現場に足跡が残っていたことなどから捜査線上に浮上したという。田尻さんは意識を回復したが、重い後遺症が残っているという。
アサヒ・コムトップへhttp://www.asahi.com/national/update/0527/OSK200805270086.html