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2008年05月25日(日) 00時00分

近畿南部で短時間豪雨 和歌山では床下浸水、土砂崩れも朝日新聞

 本州南岸に停滞した前線に湿った空気が流れ込んだ影響で、25日未明から早朝にかけて、大阪府南部や奈良、和歌山両県などで短時間に猛烈な雨が降った。

水につかった線路=25日午前、和歌山市和田の和歌山電鐵竈山駅、山野拓郎撮影

 各地の気象台によると、午前3〜4時の1時間に大阪府岸和田市、泉佐野市、和泉市、泉南市、和歌山県岩出市、和歌山市で約110ミリの雨量を記録。大阪管区気象台は大雨警報発令中の同4時26分、さらに警戒を呼びかける「記録的短時間大雨情報」を出した。

 和歌山県紀の川市は、二つの農業用ため池に決壊の恐れがあるとして、同市桃山町調月(つかつき)地区の65世帯に避難勧告を出し、25日夜も住民54人が近くの小学校体育館に避難している。和歌山市など県北部の5市町では、計約200棟が床下浸水した。

 大阪府内でも泉大津市で住宅5軒が床下浸水。河内長野市の国道170号など2カ所と、千早赤阪村の府道1カ所で道路脇の斜面が崩れた。

 奈良県では、時間雨量が規制値を超えたため、五條市の国道168号や十津川村の国道425号が一時、全面通行止めに。山添村西波多の村道でも約3メートルにわたって土砂が崩れ、通行できなくなった。

 高速道路は阪和自動車道泉南—湯浅御坊道路有田南インターチェンジ間が午前6時から約4時間半、通行止めになった。

 鉄道にも影響が出た。和歌山電鐵(でんてつ)貴志川線では、竈山(かまやま)駅(和歌山市和田)構内の線路が30〜40メートルにわたって水につかった。ほかにも線路下の土砂流出などがあり、始発電車から約6時間、全線で運転を見合わせた。奈良県五條市のJR和歌山線北宇智—五条駅間でも線路脇の土砂が一部崩れ、5時間半の復旧作業の後、徐行運転をした。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805250036.html