記事登録
2008年05月25日(日) 00時00分

キトラ古墳壁画の特別公開が閉幕 3万7千人が来場朝日新聞

 奈良県明日香村の飛鳥資料館で開かれていた特別史跡・キトラ古墳(7世紀末〜8世紀初め)十二支像壁画「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)」の特別公開(文化庁・同資料館主催、朝日新聞社後援)は25日、閉幕した。事前の村民向け見学会なども含めて、19日間で3万7382人が1300年の時を超えた対面を果たした。

特別公開の最終日、大勢の人が訪れて「子・丑・寅」の壁画に見入った=25日午後、奈良県明日香村の飛鳥資料館、山本裕之撮影

 この日は午前9時の開館前から来場者が多数並び、開館時間を45分早めた。約2100人が来場し、最大175分の待ち時間となった。約2時間並んだ兵庫県芦屋市の主婦平田由美子さん(56)は「写真にはない浮き上がるような立体感があり、本物の持つ力強さに魅せられた。(四神壁画の一つの)『朱雀(すざく)』が今後、展示されればぜひまた見に来たい」と話していた。

 十二支像壁画は、同様にキトラ古墳石室からはぎ取られ、すでに修理が終わった四神壁画「白虎」「玄武」とともに資料館で保管される。「朱雀」「青竜」は現在、同村内の修理施設に置かれている。

 壁画の特別公開は終わったが、アジア各国の十二支像などを紹介する春期特別展「キトラ古墳壁画十二支—子・丑・寅—」は6月22日まで資料館で開かれる。

http://www.asahi.com/kansai/entertainment/news/OSK200805250034.html