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2008年05月25日(日) 21時48分

台湾・国民党主席、26日訪中 胡錦濤主席とトップ会談朝日新聞

 【台北=野嶋剛】台湾の与党国民党の呉伯雄主席が26日から訪中する。胡錦濤・中国共産党総書記(国家主席)とトップ会談を行い、「中台雪解け」の本格化を演出する見通しだ。会談結果が馬英九(マー・インチウ)総統就任後の中台関係の基調になる可能性が高い。

 呉主席は26日に訪中し、28日にも胡総書記と会談、四川大地震関連の行事にも出席する。国民党と共産党の国共トップ会談は野党時代の連戦主席が05年に訪中して以来3年ぶりで、与党党首としては初めて。24日、馬総統は呉主席に対し、「中台改善のスタートに向けた最後の一押しをしてきてほしい」と述べた。

 馬政権では今後の中台関係の展望を3ステップで考えている。(1)今回の国共トップ会談(2)中台対話の6月中再開(3)7月からの中台間直行週末チャーター便と中国人観光客の受け入れ開始、の流れだ。

 馬総統は20日の就任式で中台関係について「歴史的チャンスをつかむべきだ」と指摘。中国の陳雲林・国務院台湾事務弁公室主任も「得難い重要な機会を迎えた」と応じた。今回のトップ会談ではこれまでの「リップサービスの往来」(台湾紙)から、中台対話の再開など中台改善の方向性をどう詰めるかが焦点になる。

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http://www.asahi.com/international/update/0525/TKY200805250167.html