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2008年05月23日(金) 00時00分

国税職員が格安ゴルフ、幹部ら処分へ 大阪国税局朝日新聞

 大阪国税局の幹部職員らが大阪府内のゴルフ場から、プレー代金を一般客の約半額にしてもらう便宜を受けていたことが、国税庁の内部調査でわかった。同国税局OBの税理士の紹介で始まり、約10人の職員が今春まで約3年間にわたって格安料金で繰り返し利用していたという。国税局は国家公務員倫理法違反の疑いがあるとして、かかわった職員を近く処分する方針。

 国税関係者によると、便宜を受けていたのは、和歌山税務署(和歌山市)の男性幹部職員や、その後輩の職員ら。この幹部職員は04年ごろ、大阪府内のゴルフ場で、会員権を持つ知人のOB税理士とプレーした際、ゴルフ場経営幹部の紹介を受けた。これ以降、後輩職員らも連れてくるようになった。

 このゴルフ場のプレー代金は一般(ビジター)が約2万円、会員が1万円弱。幹部職員は、会員並みの1万円程度を後輩職員らから集金し、ゴルフ場側に支払っていたという。国税庁監察官は、参加した職員ら十数人から事情を聴いている。

 この幹部職員は、相続税や贈与税を扱う資産税部門の出身で、法人の税務調査をする権限を持っている。仲介したOB税理士は、大阪地検特捜部が摘発したニセ税理士事件(90年)に絡み、国税職員当時に大阪・ミナミの高級クラブで接待を受けたとして、懲戒処分を受けた職員の一人という。退職後は大阪市内で税理士事務所を開設している。

 大阪国税局では昨年6月、大阪・北新地の高級クラブで格安料金の便宜供与を受けたとして、職員35人が懲戒処分などを受けている。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805230045.html