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2008年05月21日(水) 20時31分

ホンダ、ハイブリッド導入加速 4車種展開、トヨタ追う朝日新聞

 ホンダがハイブリッド車(HV)で攻めに出る。福井威夫社長は21日、10年代にHVを4車種展開し、年間販売を50万台に増やすと発表した。09年発売のハイブリッド専用車を皮切りに先行するトヨタ自動車に対抗する。

08年初めに発売する新型ハイブリッド専用車の外観イメージと重なる、次世代燃料電池車「FCXクラリティ」=東京都内

 ホンダが09年初めに日米欧で発売するハイブリッド専用車は5ドア5人乗りの小型車。外観は7月に米国でリース販売が始まる燃料電池車「FCXクラリティ」の特徴を採り入れる。この車種だけで年間販売20万台を見込む。その後、ハイブリッドスポーツカーと小型車「フィット」のHVも加える。現行唯一の「シビックハイブリッド」と合わせてHVは計4車種に増える。

 現状では、HVはガソリン車より30万円以上高い。価格差は「20万円以内が必須だ」(福井社長)として、電池やモーターなどの基幹部品の小型・薄型化などを図る。

 ホンダの07年のHV販売台数は5万5353台で、トヨタの約8分の1。トヨタは10年代初めまでにHVの年間販売100万台を目指しており、目標にも倍の差がある。だが福井社長は「トヨタの後塵(こうじん)を拝するとは思っていない」と自信をみせた。

 またホンダは、新興国での需要を見込み、四輪車で最も安いフィットより低価格の小型車の開発を検討していることを明らかにした。

 円高に対応し、コスト競争力を高めるため、建設中の埼玉県の小川工場と寄居工場の効率化に計約1580億円を投じることも発表した。熊本製作所の二輪工場にも新設備を導入、「1ドル90円でも盤石な体制」を目指す。

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