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2008年05月21日(水) 20時00分

08年度GDPは1.5%成長 民間14社が予測朝日新聞

 民間シンクタンク14社による08年度の国内総生産(GDP)成長率予測の平均は、物価変動の影響を除いた実質で前年度比1.5%、名目は0.8%となった。実質成長率は07年度実績と同水準。08年度前半を中心に減速傾向が続くものの、底割れには至らないとの見方が大勢だ。

 景気のマイナス要因として指摘されたのは、原油・原材料価格の高止まりだ。コスト増で業績が悪化する企業が設備投資を控え、身近な品物の値上げで個人消費も盛り上がりにくいとの分析が多い。

 ただ、資源国や新興国向けを中心に輸出は底堅さを保つとの予測が目立つ。日本経済は「昨年末ごろをピークに景気後退入りした可能性が高い」(ニッセイ基礎研究所)といった見方もあるものの、深刻な停滞に陥る可能性は低いとの予想が多い。

 デフレ傾向を示すとされる、名目が実質を下回る「名実逆転」について、政府は08年度に解消されるとの見通しを示しているが、民間では14社とも解消しないとみている。

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