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2008年05月21日(水) 12時05分

196時間ぶりに60代女性救出 雨水飲み 四川大地震朝日新聞

 【北京=西村大輔】中国の四川大地震の発生から10日目を迎えた21日、震源地の四川省(ぶんせん)=ブンはさんずいに文=県などで最大でマグニチュード4の余震が続いているほか、雨の予報も出され、被災民は土砂崩れやダムの決壊など二次災害の危険におびえている。一方、絶望的な状況から生還した被災民も相次いだ。

 四川省彭州(ほうしゅう)市で20日夕、がれきの下から60代の女性が196時間ぶりに救出された。女性は雨水を飲んで生き延びたという。女性は寺院の中にいた時に被災。落ちてきたがれきが頭に当たり、しばらく意識を失っていた。救助隊に発見されたときは、意識はしっかりしていたという。同日夜には、同省北川(ほくせん)チャン族自治県のダムにある孤島に取り残されていた9人も救出された。

 中国民政省によると、500万人以上が震災で家を失った。温家宝(ウェン・チアパオ)首相は20日の災害対策本部会議で、家を失った被災者のために1カ月以内にテント90万張、仮設住宅は3カ月以内に100万戸を調達するように指示。山崩れで川がせき止められてできた土砂ダムなどを24時間態勢で監視し、下流に住む住民の移転計画を早急に決めることを指示した。

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