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2008年05月20日(火) 20時24分

「後期高齢者医療制度」廃止法案で野党4党合意朝日新聞

 民主、共産、社民、国民新の野党4党は20日、後期高齢者医療制度を来年3月末で廃止して「老人保健制度」に戻し、年金からの保険料天引きを速やかにやめることで合意した。廃止までの経過措置として保険料軽減も政府に求める。23日に参院に法案を提出する。

 合意によると、被扶養者の新規保険料負担も求めず、新制度とともに始まった65歳以上の前期高齢者の国民健康保険料の年金天引きを含め、できる限り速やかに廃止するとし、遅くとも10月から中止する。来年度から2割負担になる70〜74歳の医療費自己負担も1割のまま据え置く。

 民主党の小沢代表らは20日、早期に法案を参院で可決し、衆院に送る方針を確認した。直嶋正行政調会長は「国民の7割が現制度に反対。参院で速やかに法案審議し結論を出したい」と述べた。

 一方、福田首相は20日、記者団に対し、「(これまでの制度では)無理だということで新しい制度にした。元に戻して本当にいいのかな、と思う」と述べた。町村官房長官は同日の記者会見で、「老人保健制度をこう変える、だからいまの制度は廃止する、というのならまだ理解できるが、何という無責任な、何という反省のない方針なのか。とても真面目に医療を考えていない方々の判断だとしか思えない」と批判した。

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