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2008年05月20日(火) 19時38分

ガーゼ置き忘れ14年、卵巣ごと切除 岐阜市民病院朝日新聞

 岐阜市民病院で92年、子宮筋腫を取り除く手術の際、女性患者(当時42)の体内にガーゼを置き忘れる医療ミスがあったことが20日、分かった。ガーゼは14年間放置され、同病院が06年に、癒着した卵巣などとともに取り出した。同病院はミスを認めて謝罪し、賠償金80万円を支払って07年1月に示談した。女性の健康状態に問題はないという。

 同病院によると、ガーゼは約30センチ四方。子宮の止血のために使い、骨盤内に置き忘れた。女性患者は06年6月、別の病院で卵巣が腫れる卵巣のう腫と診断され、翌7月に再び市民病院で手術した。のう腫は約4センチほどの石灰化したガーゼと分かり、癒着していた左右の卵巣などと一緒に切除したという。

 市民病院の種村広巳副院長は「手術前後のガーゼの数え間違いの可能性がある。10年ほど前からレントゲンに写るガーゼを使っているので、置き忘れはなくなった」と話している。

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http://www.asahi.com/national/update/0520/NGY200805200005.html