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2008年05月18日(日) 02時36分

阪田三吉の筆、生誕地の堺に 孫と孫弟子の交流きっかけ朝日新聞

 伝説の将棋棋士、阪田三吉(1870〜1946)が愛用した筆が、生誕地の大阪府堺市に寄贈される。贈り主は孫弟子にあたる内藤國雄九段。阪田の親族から託されたが、「私がしまっておくよりも、たくさんの人に見てほしい」と寄贈を決めた。

阪田三吉

阪田三吉が愛用した筆

将棋の内藤國雄九段

 筆は長さ約35センチ、太さ約2センチ。三吉の孫の吉田陽子さん=神戸市北区在住=が大切に守ってきた。

 昨秋、ロンドン在住の陽子さんの長女のバイオリンのコンサートに、内藤九段が足を運んだのを機に交流が始まり、今春、内藤九段が贈った扇子のお礼にと、筆が陽子さんから渡された。

 内藤九段は18日、同市で開催される第21回阪田三吉名人杯将棋大会で審判長を務める。筆はその開会式で堺市に寄贈され、その後は同市内の阪田三吉記念室で展示される。陽子さんは「内藤九段や堺市の計らいをうれしく思います」と感謝している。(佐藤圭司)

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