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2008年05月18日(日) 11時18分

愛知の元経営者遺棄 失跡直前に「助けてくれ」電話朝日新聞

 愛知県安城市の元飲食店経営の沢井澄人さん(当時31)が失跡した事件で、県警は同県田原市内で16日発見した遺体を沢井さんと確認した。沢井さんが失跡する直前の昨年10月下旬ごろ、複数の知人に「助けてくれ」と携帯電話で連絡していたことも判明。県警は、死体遺棄容疑で取り調べている山口組系山健組の幹部桑原豊被告(29)=別の傷害罪などで起訴=との間で金銭トラブルに巻き込まれ、殺害された可能性が高いとみている。

 捜査1課と捜査4課などの調べや関係者の話によると、沢井さんは携帯電話で「助けてくれ」とひたすら繰り返していたという。せっぱ詰まった様子で、知人が「どうしたんだ」と呼びかけても「助けてくれ」と言うだけで、約30秒ほどで電話は切れたという。

 また、沢井さんは携帯電話で助けを求める直前にも、安城市内で経営する飲食店にこの知人を直接呼び出し、「40万円を貸してくれ。40万円を支払わないとだめなんだ」と借金を依頼した。この際、知人は金を貸すことを断ったという。桑原被告は沢井さんに飲食店の開店資金として約600万円を貸していたとされ、そのうち数百万円が返済されないままになっていた。

 遺体の身元が確認されたことから、県警は、桑原被告らについて死体遺棄容疑で再逮捕する方針。

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http://www.asahi.com/national/update/0518/NGY200805170018.html