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2008年05月17日(土) 20時17分

<大相撲>十両・豊桜と間垣親方も若手力士に暴力毎日新聞

 大相撲時津風部屋の力士死亡事件を機に発足した日本相撲協会の再発防止検討委員会が17日、両国国技館で臨時開催され、十両の豊桜関(陸奥=みちのく=部屋)と間垣親方(元横綱・二代目若乃花)が、それぞれ部屋の若手力士に暴力を振るったことが報告された。再発防止検討委では2人と豊桜の師匠・陸奥親方(元大関・霧島)に厳重注意することを決め、夏場所(25日千秋楽)後の29日にある協会理事会で別途、処分を検討する。

 再発防止検討委に、部屋内での暴力が報告されたのは初めて。両ケースとも、警察には届け出ていないという。伊勢ノ海委員長(元関脇・藤ノ川)は「こうした案件を取り上げることで委員会が機能したが、(時津風部屋の)事件の反省が生かされていない。根気強く教育していくしかない」と話した。

 豊桜は初場所中の今年1月下旬、部屋で夕食後に弟弟子の序ノ口力士の頭を10回程度、鉄製の料理用「おたま」で殴り、この力士は相撲診療所で8針縫うけがを負った。力士が4月下旬のけいこ中に首を痛めて病院へ行った際、陸奥親方が治療跡を見つけて問題が発覚したという。陸奥親方は力士の両親に謝罪し、今月7日に協会へ報告、豊桜は13日に家族へ謝罪した。この力士は首のけがを理由に、11日に始まった夏場所を休場している。

 間垣親方は今場所中に、部屋の序二段力士の足などを竹刀で殴った。審判部の委員会委員が、この力士の体にあざがあるのを指摘。間垣親方に事情を聴いたところ「自分がやった」と認めた。序二段力士は夏場所に出場している。【上鵜瀬浄】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080517-00000081-mai-soci