神戸市東灘区のマンションで無職毛利義一さん（６１）が刺殺された事件で、殺害直後に毛利さんの銀行口座から計百数十万円が引き出されていたことが兵庫県警捜査本部の調べでわかった。毛利さんは後ろ手に手錠をかけられており、県警は何者かが毛利さんを脅して暗証番号を聞き出した後に殺害し、部屋から持ち出したキャッシュカードで現金を引き出したとみて強盗殺人容疑で捜査している。
調べでは、毛利さんが殺害されたとみられる９日以降、遺体が見つかる１２日までの間に、毛利さんの口座から３〜４回に分けて計百数十万円が引き出されていた。口座には数千万円があったという。
毛利さんは周囲に「退職金や事故の賠償金で大金を持っている」などと話していた。県警は、毛利さんの資産状況を知った何者かが犯行にかかわり、現金自動出入機（ＡＴＭ）で現金を引き出したとみており、ＡＴＭの防犯カメラの映像などを調べている。