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2008年05月17日(土) 12時21分

金融市場混乱「収束へ」米財務長官 社債などで「好転」朝日新聞

 【ワシントン=西崎香】ポールソン米財務長官は16日、サブプライムローン問題や米金融市場などについて講演し、「市場はまだ揺れるだろうが、混乱は折り返し地点を過ぎ、終わりに向かっていると思う」との見方を示した。

 金融市場の改善傾向について「まだ全般ではないが、社債などいくつかの領域で流動性と投資家心理が徐々に好転している」と指摘。資本市場が安定に向かうなか、「これまでの混乱が金融市場を動かす度合いは弱くなり、今後は住宅部門の回復などの幅広い経済状況が市場への影響力を増すだろう」とした。

 景気については、7月半ばには総額1千億ドル(約10兆円)近い所得税減税が完了することなどを挙げ、「米経済成長のテンポは年末までには速くなるだろう」とした。

 金融市場の資金繰りはサブプライム危機が深刻化した3月と比べて改善しており、連邦準備制度理事会(FRB)幹部も最悪期を脱しつつあるとの認識を示し始めている。

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