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2008年05月17日(土) 09時47分

性犯罪の訴え米ネットで相次ぐ プライバシー暴露の危険産経新聞

 【ニューヨーク=長戸雅子】米国で性犯罪の被害者がネット上で被害を訴えるケースが相次ぎ、被害者支援団体はプライバシーをさらけ出す危険性を指摘して控えるよう呼びかけている。
 性犯罪は証拠不足などから立件が見送られるケースも多く、司法の救済を受けられないことへの怒りや不満が背景にある。
 CNNによると、フロリダ州に住むクリスタルさん(16)は自身のレイプ被害が立件されなかったことに動揺、動画投稿サイトのユーチューブへ投稿して「助けてほしい」と訴えた。CNNはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のマイ・スペースなどで同様の例が数件あったと伝えている。
 インターネットを通じた訴えは、情報を受け取る相手と顔を合わせずに済むのでネット世代の若者、特に女性の間で最近増えているという。
 しかし、性犯罪被害者を支援する同州の団体は、相談者がSNSに自分の名前や顔写真、出身地や居住地の情報などを公開している例が多いことに危惧(きぐ)を示し、「いったん掲示された情報は時間がたっても容易に手に入れることができる」と警告。相談者の記録が追跡されないよう、安全システムを施した支援団体のサイトを利用するよう勧めている。

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