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2008年05月17日(土) 00時00分

大麻所持で逮捕の関大生「学生ら学内で吸引」朝日新聞

 関西大学(大阪府吹田市)の学生らによる大麻取締法違反事件で、工学部4回生の市川聖(さとる)容疑者(24)=同法違反(営利目的所持)容疑で現行犯逮捕=が府警の調べに対し、乾燥大麻を買った学生らが大学内で大麻を吸引していた、と供述していることがわかった。密売は学内などに口コミで伝わっており、府警は、話を聞きつけて買いに来た学生らに薬物への抵抗感が薄まっていたとみて、購入者の特定を進める。

 薬物対策課の調べでは、市川容疑者は携帯電話で注文を受けると、関大千里山キャンパス内の広場などを受取場所に指定し、昼夜を問わず、乾燥大麻を売り渡していた。供述によると、買った直後にその場で大麻を紙に巻き、吸い始める客もいたという。自身も学内で吸っていたことを認め、「買いたい人に売っただけ。大麻を吸うことは悪いこととは思えない」などと話しているという。

 府警は大学近くにある市川容疑者の下宿先のごみ捨て場から空のポリ袋2点を押収。表面にそれぞれ「200」「150」とペンで書かれており、鑑定の結果、袋の内側から大麻の成分が検出されたことから、乾燥大麻計350グラムが入っていたとみている。

 市川容疑者の部屋からは薬物の小分け用の袋と、1グラム未満も精密に量ることができる電子はかりが見つかった。市川容疑者は仕入れた乾燥大麻をいったん1グラムずつ袋に小分けし、1グラム5千〜8千円で注文に応じて数袋をまとめ売りしていたという。

 供述などによると、市川容疑者が密売しているという話は口コミで学内外に広がり、3年間で関大生12人を含む40人前後が市川容疑者から乾燥大麻を買っていたとされる。府警は、市川容疑者が逮捕直前まで大量の仕入れと密売を続けていたとみて、携帯電話の通話記録などから購入者や入手先を捜査する方針。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805160083.html