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2008年05月15日(木) 13時58分

熱戦はネットで!プロ野球動画配信サイトお勧めはどこかダイヤモンド・オンライン

 シーズンも本格化!その勝敗に一喜一憂する野球ファンにとってはこたえられない季節を迎えた。だが、それを中継する放送局の側は、手放しで喜ぶわけにはいかないらしい。というのもプロ野球中継の視聴率低下に歯止めが掛からないからだ。

 そんななか、注目を集めているのがネットによる動画配信である。同様のサービスは数年前から存在するが、ユーザー側のブロードバンド環境の普及と送り手側の技術の向上とが相俟って、近年、目覚ましい進化を遂げている。

 しかもその多くが無料。ネットでのプロ野球観戦は、ここへ来て“機が熟した”といえそうだ。

 まずはパ・リーグ。東北楽天ゴールデンイーグルスのように、公式サイトで動画配信をしている球団もあるが、圧巻は「Yahoo!動画」の「パ・リーグ 熱球ライブ!」だろう。昨年までは4球団に留まっていた配信権を、今年はついに6球団すべてから取得。

 オープン戦からクライマックスシーズンに至る全試合のライブ中継、及びダイジェストを配信する。この中には5月から始まるセ・パ交流戦72試合も含まれており、テレビ中継が激減したと嘆くセ・リーグファンにとっても見逃せないところだ。

 そのセ・リーグで目を引くのは、読売ジャイアンツの「G流 GIANTSストリーム」と横浜ベイスターズの「ハマスタWAVE」の2つ。他球団とは一線を画した、クオリティの高いコンテンツを提供している点は、さすが日本テレビとTBSという在京キー局を運営母体とするだけはある。

 わけても人気なのが、横浜ベイスターズの「ハマスタWAVE」。今年から主催試合72試合すべてがアーカイブ化され、シーズンを通じて、いつでも視聴できる。「“全試合・全シーン・全球”を検索できる点が最大の特長です」と語るのは、TBSコンテンツ事業局 デジタルセンターの土岐啓太氏。

 その言葉の通り、「ハマスタWAVE」では、イニングごとのセレクトはもちろん、各選手の打席ごと、あるいは「得点シーン」「球速150キロオーバー」といったイベントごとに、見たいシーンを細かくチョイスできる。また、映像に合わせて配球や球種情報も表示されるなど、ネットならではの仕掛けが実に豊富で飽きさせない。「テレビ中継にはない、“クリックするほど面白くなる”という演出を目指しています」(同氏)というように、ゲーム感覚で愉しむことのできる点が新鮮だ。

 テレビ視聴率の低下が、皮肉にもこれらの配信サービスの隆盛を招いたという面はあるだろう。だがシーンを分割しやすい野球は、案外とネットとの親和性が高く、初心者の掘り起こしにも有効と感じる。テレビというグランドから、新たなフィールドを模索するプロ野球中継。まだまだ未知の可能性が眠っていそうだ。

(中島駆)


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