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2008年05月15日(木) 16時01分

ギター一本でビートルズ再現、告井延隆が初のソロアルバム朝日新聞

 ギタリストの告井延隆が初のソロアルバムを出した。アコースティックギター一本でビートルズの数々の作品を再現しようという意欲作。長いキャリアの中で初めてのソロライブツアーで、いま、全国を回っている。

「一人ビートルズ」に挑戦する告井延隆=都内のライブハウスで

 アルバム「SGT. TSUGEI’S ONLY ONE CLUB BAND」(トキコプランニング)に収めたのは「キャント・バイ・ミー・ラブ」「ア・ハード・デイズ・ナイト」など16曲。ギターからベース、ボーカルパートまでギター一本で表現して、しかも「聴衆の前で再現できること」を目指したため、録音は「多重録音なし。1トラックの一発録(ど)り」という。「まさに挑戦でした。ビートルズの曲を借りた癒やしのレコードみたいな、半端な企画モノにはしたくなかった」

 ビートルズには、ジョンとポールのコーラスのどちらが主旋律かわからない曲も多い。それを告井がギター一本でどう表現したかも聴きどころだ。

 告井はセンチメンタル・シティ・ロマンスのリーダー。73年の結成で、今も現役でツアーを続ける長寿バンドだ。長持ちの理由は「あまり売れなくて、お金を巡るトラブルが起きなかったことと、忙しくなり過ぎなかったこと、メンバー同士が必要以上に仲良くしなかったこと」という。

 57歳にして初めてのソロライブツアーでは、アルバムに収めきれなかった分も含めて40曲近くを披露している。(編集委員・篠崎弘)

http://www.asahi.com/culture/music/TKY200805150200.html