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2008年05月14日(水) 15時31分

緒方元長官ら無罪主張=「真相解明を確信」−朝鮮総連本部詐欺・東京地裁時事通信

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部(東京都千代田区)の不動産や総連資金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた弁護士で元公安調査庁長官緒方重威被告(73)らの初公判が14日、東京地裁(林正彦裁判長)であり、緒方被告は「真相が解明され、無実が証明されると確信している」と起訴事実を否認した。
 共犯とされた元不動産会社社長満井忠男被告(74)も「事件は国策捜査」と訴え、公判は冒頭から検察・弁護側の全面対決となった。
 緒方被告は「中央本部の競売を合法的に回避する売却にかかわった」と主張。「本部には大使館機能もある。祖国とのきずなを阻害するような目に遭わせてはいけないと思った」と続けた。
 検察側は冒頭陳述で、緒方被告が元銀行員河江浩司被告(43)=分離公判中=に「出資が確実だったと信じていたことにするしかない」と口裏合わせを持ち掛けたと指摘。満井被告には、「すべて自分の責任。緒方先生に迷惑を掛けて申し訳ない」とするわび状を書かせようとしたと明かした。
 弁護側も冒頭陳述を行い、「口裏合わせやわび状を書かせようとした事実はない」と反論。検察側が、緒方被告らが資金を必要としていたとした点についても否定した。 

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