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2008年05月13日(火) 21時23分

聖火リレー前に黙とう 四川大地震で五輪組織委サンスポ

 北京五輪組織委員会は13日、中国・四川大地震を受けて同五輪聖火リレーは14日の江西省瑞金市から全参加者が開始前に黙とうし、スタートやゴール地点などに義援金の募金箱を設け、イベントも簡略化すると発表した。

 地震発生翌日の13日には福建省竜岩市で通常通り盛大なイベントを行って聖火リレーを実施。インターネット上に「メンツと人命とどちらが大切なのか」などと批判や中止を求める書き込みが数多く集まっていた。

 組織委メディアセンターの李湛軍主任は「ルート自体の縮小は考えていない。開会式当日の8月8日までこの方針で実施する」と話した。四川省や重慶市など被災地域でのリレーについては「現段階では予定通り。復興の進み具合を見て判断する」と説明した。

 聖火リレーの国内ルートは31の直轄市、省、自治区のすべてを回ることが売り物。組織委の治安担当チーム関係者は「全力で救済、復興に取り組んだ上で聖火リレーもすべきだ。四川省などでは走者に被災者を加えるよう提案した」と明かした。「聖火が災害から立ち直る勇気の象徴になることで、チベット問題による影の部分が薄まる効果もある」と冷徹な見方も漏らした。

 四川大地震は開幕まで3カ月を切った北京五輪の運営自体には影響なさそうで、北京市地震局によれば市内の五輪会場に異常はなかった。


http://www.sanspo.com/sokuho/080513/sokuho069.html