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2008年05月13日(火) 12時50分

学校で1900人生き埋め 違法建築で被害拡大かサンスポ

 新華社電によると、中国・四川大地震で、四川省や重慶市で、少なくとも9つの小中学校や高校が倒壊、1900人が生き埋めになり、13日も多数が依然として行方不明になっている。重慶市の男性(27)は「これが中国の国情だ。公務員の腐敗で学校は手抜き工事だらけだ」と指摘、違法建築で被害が拡大した可能性が出ている。

 同省綿陽市北川県では、授業中の中学校の7階建て校舎が倒壊、生徒ら約2000人のうち半数が生き埋めとなった。現場は倒壊した校舎のがれきがわずか人1人分の高さに平たく積み上がる状態で、大半の生徒らの生存は危ぶまれている。

 小雨が降る中、家族らが集まった現場周辺には遺体が放置され、生き埋めとなった生徒の親が「財産は失っても、とにかく子供は無事であってほしい」と泣き崩れる姿もみられた。

 同省都江堰市の学校では約420人の生徒が生き埋めとなり、13日朝までに救出されたのは100人以下。成都市の学校でも約900人が生き埋めとなり、50人以上が死亡するなど、同省だけで4つの小学校と3つの中学や高校が倒壊した。

 重慶市でも、梁平県の小学校で2棟の教室棟が崩壊、児童5人が死亡し、19人が生き埋めになったままになるなど、少なくとも2つの小学校で被害が出ている。

 インターネット上では「中国では政府庁舎が最も頑丈につくられ、学校が1番もろい」などと、腐敗による手抜き工事を批判する書き込みが多数行われている。(共同)


http://www.sanspo.com/sokuho/080513/sokuho016.html