記事登録
2008年05月13日(火) 00時00分

太った部下「気の毒」と手当不正受給、上司免職処分朝日新聞

 大阪市は13日、懲戒免職を含む職員計121人の大量処分を発表した。4年半にわたって勤務時間中にプールで泳いでいた職員や、胴回りが大きくてマンホールで作業ができない部下に、特殊勤務手当を不正受給させていた上司も免職になった。

 2月に建設局職員がカラ残業への協力を拒んだ同僚に暴行し逮捕されたことなどを受け、市が全職員を対象に出勤状況などを調査していた。

 今回、懲戒免職になったのは建設局東南工営所の技能職員(40)。勤務中に負ったけがが完治したにもかかわらず、03年4月から07年10月までの間、少なくとも計806日、1209時間にわたって勤務を抜け出し、公営プールで泳ぐなどしていた。職員は「リハビリなので問題はないと思った。職場も認めていた」と釈明しているという。市は不正に受け取った給与約220万円の返還も求める。

 また、建設局南部下水道管理事務所の主任(47)は、胴回りが太い部下(48)をかばって諭旨免職になった。部下はマンホールに入って下水管の詰まりなどをとる作業の担当だが、マンホールの大きさによっては内部での作業ができなかった。

 作業は1回につき、汚水内作業手当770円が支給される。主任は「他の職員より手当が少なく、気の毒に思った」として、06年4月から07年3月の間の43日分、部下がほかの職員同様に作業したように書類を偽造し、3万3110円を不正に受給させていた。この部下は停職3カ月の処分を受けた。

 一方、健康福祉局の係長(41)は妻の両親、祖母2人、おじ1人、おば3人が亡くなったことにし、06年3月から07年6月の間に8回、計12日間の忌引休暇を取り、停職2カ月になった。「年次休暇より取得しやすかった」と話しているという。忌引休暇の不正取得で処分されたのはこの係長を含め5人だった。

http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK200805130077.html