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2008年05月12日(月) 20時14分

法令違反企業の倒産、過去最多 07年度、146件朝日新聞

 帝国データバンクは12日、粉飾決算や脱税などの法令違反に絡む倒産(負債額1億円以上)が、07年度は前年度より4割増の146件と過去最高を更新したと発表した。負債総額は、大型倒産があって3倍増の1兆823億円。法令順守が企業の存続に直結することを示している。

 調査を始めた05年度は74件、06年度は102件と増加傾向にある。倒産全体の数も増えているが、会計監査の厳格化や内部告発で違反が発覚しやすくなり、顧客や金融機関が違反企業との取引を控えるようになったことが大きいという。

 07年度は146件の倒産のうち粉飾が35件で最も多く、横領や不透明な資金流出など資金使途の不正が25件で続いた。談合は20件、食品などの表示偽装は17件だった。業種別では建設が42件とトップで、35件の卸売り、21件のサービスが続いた。

 大型倒産では、旧住宅金融専門会社の融資先で資産隠しがあった麻布建物(負債額5648億円)、顧客から多額の資金を集めた健康商品販売会社エル・アンド・ジー(879億円)、英会話学校NOVA(855億円)が目立った。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/business/update/0512/TKY200805120254.html