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2008年05月11日(日) 06時00分

インディの“お宝”ニセ物だった…新作映画題材「水晶どくろ」スポーツ報知

7日、パリのケ・ブランリ美術館で報道陣に公開された水晶製の髑髏(共同)

 パリのケ・ブランリ美術館は10日までに、16世紀まで栄えたメキシコ・アステカ文明の品と考えられてきた同館所蔵の水晶製の髑髏(どくろ、クリスタル・スカル)はまがい物とみられるとの鑑定結果を発表した。19世紀後半にドイツ南部で作られた可能性が高いという。

 水晶髑髏を題材にした人気映画シリーズ「インディ・ジョーンズ」の新作「クリスタル・スカルの王国」が近く封切られるのに合わせ、同館は20日から9月7日まで一般公開する。

 髑髏は高さ約11センチ、重さ約2.5キロ。フランス博物館研究修復センターの鑑定によると、刻まれた溝や穴、目元のくぼみに近代的工具を使用した跡が認められた。

 フランスの博物館に寄贈されたのは19世紀後半。それ以来続いてきた真贋(しんがん)論争にほぼ決着がついた。

 アステカ起源とされた水晶髑髏は世界に12点あり、このうち大英博物館などが所蔵する2点は19世紀後半の品との鑑定が出ていた。

 「未発見の品があと1点あり、マヤ文明暦の節目に当たる2012年に13点すべて集めないと世界が滅びる」などさまざまな迷信がある。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080511-OHT1T00065.htm