記事登録
2008年05月09日(金) 20時13分

学研が「学習」廃刊検討、少子化で部数激減…「科学」は存続読売新聞

 教材出版大手の学習研究社は9日、小学生向け雑誌教材「学習」の廃刊を検討していることを明らかにした。

 「学習」は学研創業の1946年の発刊で、販売員による訪問販売が特徴だ。ピーク時の79年には姉妹教材「科学」と合計で毎月630万部を販売したが、少子化などの影響で、現在の発行部数はそのころの1割以下に落ち込み、赤字が続いているという。

 学研が同日発表した2か年経営計画で、赤字事業の撤退・縮小を図ることを盛り込んだ。具体的な事業対象や見直し計画はこれから決める。

 「科学」は存続する見込みだ。

 学研の2008年3月期決算は、本業のもうけを示す営業利益の予想が21億円の赤字の見通しだ。4月には筆頭株主の投資ファンドから、業績不振を理由に遠藤洋一郎社長の解任を求める株主提案が出されており、経営改革を進めている。

 「学習」は各教科の基本を遊びながら学べる付録教材が人気で、小学生の各学年向けの6種類を発行している。部数減のため2004年4月から「学習」は年4回の季刊となり、「科学」は月刊を続けている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080509-OYT1T00615.htm?from=main3