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2008年05月08日(木) 00時00分

少年の精神鑑定を決定 岡山突き落とし事件朝日新聞

 JR岡山駅(岡山市)で3月、岡山県職員の假谷(かり・や)国明さん(38)が線路に突き落とされて死亡した事件で、殺人などの非行事実で送致された大阪府大東市の少年(18)の第1回審判が8日、大阪家裁であり、小島正夫裁判官は精神鑑定の実施を決めた。今後、鑑定医が犯行当時の精神状態などを約3カ月かけて調べ、家裁は結果を踏まえて、保護処分か検察官送致(逆送)かを判断する。

 少年は岡山地検の簡易鑑定で広汎性発達障害の一つの「アスペルガー症候群」と診断され、付添人弁護士が「事件解明のため必要」として本格的な鑑定を求めていた。同症候群は対人関係をうまく築けないなどの傾向があるが、犯罪などの反社会的行動には直結しないとされている。

 関係者によると、審判には少年本人と両親、付添人のほか、假谷さんの母と姉が出席。少年は非行事実を認めたうえで「人を殺せば刑務所に行けると思った」「大変なことをしてしまい、後悔している」などと述べた。遺族の意見陳述が終わると「申し訳ありません」と頭を下げて涙を流したという。

http://www.asahi.com/kansai/kouiki/OSK200805080072.html