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2008年05月08日(木) 17時40分

五輪聖火、チョモランマ登頂成功スポーツ報知

 中国が国家の威信をかけて実施した北京五輪聖火の世界最高峰チョモランマ(英語名エベレスト、標高8、848メートル)登頂が8日午前(日本時間同)、成功した。

 同日午前3時に標高8300メートルの最終キャンプを出発した中国登山隊は頂上の数十メートル手前でトーチに点火し5人でリレー。最後はチベット民族女性のズレンワンモさん(21)が聖火を掲げた。

 ベースキャンプ(BC)で登山の指揮をとった中国登山運動管理センターの李致新主任は同日「夢が実現できた。中国に優秀な登山家がいることを誇りに思う」と喜びを語った。

 聖火登頂については〈1〉登頂を成功させ〈2〉聖火をともし〈3〉世界中に放送する—という三つの任務があったと説明。数多くの困難を乗り越えた隊員を称賛して、周囲の国家体育総局の代表らと抱き合って成功を喜んだ。

 チベット問題をめぐり、世界各地で抗議行動が起きた聖火リレーは、最高峰登頂で大きな見せ場を迎えた。中国中央テレビは早朝から登頂の様子を実況生中継した。

 チョモランマ登頂用の火種は先月末までに標高5120メートルのベースキャンプに到着。関係者によると、登山隊は今月5日に同キャンプを出発。しかし、チベット独立派の抗議や妨害活動を警戒、日程は極秘にされ、最終アタックの情報は前日夜に突然発表された。

 アタック隊は12人。8人がチベット民族で、女性2人も含まれた。山頂の強風、低温、低酸素の条件に耐えるため、火種を入れるランタン、トーチともに特製のものが使用された。(共同)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080508-OHT1T00179.htm