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2008年05月08日(木) 15時33分

羽賀研二被告に懲役8年求刑産経新聞

 未公開株を取得額の3倍で知人男性に売り、3億7000万円をだまし取ったなどとして、詐欺と恐喝未遂の罪に問われたタレントの羽賀研二被告(46)=本名・當真(とうま)美喜男=の論告求刑公判が8日、大阪地裁で開かれ、検察側は懲役8年を求刑した。羽賀被告の共犯として恐喝未遂罪に問われたプロボクシング元世界王者、渡辺二郎被告(53)には懲役4年を求刑した。

<<写真で見る>>マイクを向けられても、無言で大阪地裁に入る羽賀被告

 起訴状によると、羽賀被告は平成13年6〜10月、知人の不動産賃貸業の男性に医療関連会社の未公開株計300株を取得額の3倍で売りつけ、計3億7000万円を詐取した。

 また羽賀、渡辺両被告は暴力団関係者の男2人=今回の恐喝未遂罪で有罪確定=と共謀し、知人男性から返済を迫られていた羽賀被告の債務約4億円を、1000万円を支払うことで免れようと計画。18年6月7日、大阪市内のホテルで男性を脅迫、債権を放棄する確認書に署名させた。

 詐欺罪について羽賀被告はこれまでの公判で、1株40万円で取得した医療関連会社の未公開株を男性に1株120万円で売った経緯について「男性から(買値の)3倍でも買うから、と強く求められた」と主張。「(医療関連会社の社長らから)上場すれば何十倍にもなると聞かされ信じていたので、男性に未公開株を売りたくはなかった」とし、「よかれと思って株を売ったのに。悔しい」と涙ながらに潔白を訴えた。

 弁護側も「羽賀被告は株の取得価格が1株40万円と男性に明確に伝えた」「男性は株購入後、経済的に困窮したため根拠のない請求をした」と指摘、詐欺罪は成立しないと主張した。

 恐喝未遂罪についても、羽賀被告は男性との一連の交渉を顧問弁護士らに任せていたと主張。当日も恐喝未遂の現場に立ち会っていないことを強調し、「(男性が)1000万円の和解金でOKすると聞いていた」と関与そのものを否定していた。

 一方、検察側は冒頭陳述で、男性の証言に基づき、羽賀被告が1株40万円で購入したことを男性に告げず、「男性では株を売ってもらえないが、自分なら購入できる」と購入意欲をあおったと指摘。実際に売る際には「1株120万円で入手したとうそをついた」と断罪した。この日の論告でも「法廷で取り調べ済みの証拠で証明は十分」と、無罪主張を一蹴した。

 論告に先立ち、羽賀被告の共犯として恐喝未遂罪に問われた渡辺被告の審理を併合。2人がそろって出廷した。

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