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2008年05月05日(月) 00時00分

全国1万カ寺で自殺実態調査へ 浄土真宗本願寺派朝日新聞

 浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺、京都市下京区)は今月中旬、同派の全寺院約1万カ寺(僧侶約3万2千人)を対象に「自死問題実態調査」を始める。年間3万人以上が自殺する現状を仏教者としてどうとらえるかを問い、自殺者の葬儀や遺族のケア、自殺相談の経験などがあるかどうかを調べ、自殺防止の取り組みに生かす。

 門信徒約700万人を抱える大教団が自殺に関する調査をするのは異例だ。

 警察庁によると、国内の自殺者は98年以来、9年連続で3万人を超えている。同派の教学伝道研究センターでは、命の尊さを説く仏教者として自殺防止に僧侶が果たすべき役割を論議。宗派が防止に取り組む前提として、寺院の実態調査を決めた。11月に専門家らを集めて本山で開くフォーラムで結果を公表する予定。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805050049.html