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2008年05月05日(月) 03時00分

口の周りにテープ跡、強い圧迫痕も 女子高生殺害事件朝日新聞

 愛知県豊田市で下校途中の女子高校生の遺体が見つかった強盗殺人事件で、被害者の口の周りに粘着テープを巻かれた跡が残っていることが4日、県警特別捜査本部の調べでわかった。痕跡は肉眼で判別できるほどはっきりしており、強い圧迫痕もあるという。被害者は口を粘着テープでふさがれたうえ、手で押さえつけられるなど呼吸できないような状態となり、窒息死させられた可能性が高いと、特捜本部はみている。

女子高生の遺体が発見された現場近くでしゃがみこむ中学時代の卓球部の顧問=4日午後、愛知県豊田市生駒町、恵原弘太郎撮影

 調べによると、殺害された愛知教育大付属高1年の清水愛美(まなみ)さん(15)は、首に粘着テープが7重に巻かれた状態で発見された。しかし、首には粘着テープの跡がなかった。このため、粘着テープは口をふさぐ目的で巻かれた後、何らかの原因で首元まで下がったとみられる。

 遺体が発見された豊田市生駒町の田んぼからは、複数犯とみられる足跡は採取されておらず、特捜本部は単独による犯行との見方を強めている。

 一方、遺体の顔には強く殴られた跡があり、鼻血を出していた。この現場から南へ数メートルの距離に位置する農道の十字路付近でも、現場と同様に血液反応が出ており、血液の鑑定を進めながら詳しい犯行経緯を調べている。

 犯行時間については、2日午後7時前に被害者が学校を出た後、帰宅しないのを心配して家族がかけた携帯電話の呼び出しに応じず、連絡が途絶した時間帯などから、同日午後9時までと絞り込み、付近の聞き込み捜査を続けている。

 情報提供を呼びかけるため、県警は4日、事件に関するフリーダイヤル(0120・400・538)も設置した。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0505/NGY200805040021.html