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2008年05月04日(日) 03時01分

愛知・豊田で高1女子殺される 首に7重のテープ東京新聞

 3日午前5時半ごろ、愛知県豊田市生駒町切戸の田んぼの中で、同市駒場町東埜中、団体職員清水力(ちから)さん(52)の長女で愛知教育大付属高校1年清水愛美(まなみ)さん(15)が、首にビニールテープを巻かれて殺されているのが見つかった。清水さんのバッグが約15キロ離れた同県岡崎市内で見つかったことから、県警捜査一課と豊田署は強盗殺人事件とみて特捜本部を設置した。窒息死とみられ、司法解剖して詳しい死因を調べる。

 調べでは、清水さんはあおむけに倒れ、そばに通学用の自転車や携帯電話があった。顔を数回殴られたあとがあり、首には幅約4センチ、長さ3・8メートルの黒いビニールテープが7重に巻かれていた。制服のブレザーとスカートなどを着たままだったが、服の前面にも田んぼの泥が付き、靴は両足とも脱げて片方は遺体の下にあるなど、争った形跡があった。

 清水さんは同校サッカー部のマネジャーで、2日午後6時45分ごろ、部活動を終えて同県刈谷市の同校から自転車で1人で下校した。だが普段の帰宅時間の午後7時半になっても帰らず、家族が携帯電話にかけると、はじめは呼び出し音が鳴ったが、しばらくして鳴らなくなった。

 家族は同11時57分に同署に相談。3日未明から署員や家族、知人ら計数十人が通学路を中心に捜索していた。知人女性が遺体を見つけ、力さんが同署に通報した。

 バッグは同日午前5時半ごろ、岡崎市稲熊町の小呂川ののり面に落ちているのを近所の主婦(58)が見つけ、岡崎署に届け出た。縦31センチ、横45センチのスポーツ用ショルダーバッグで、教科書や参考書22冊と弁当箱、腕時計などが入っていた。財布はなく、奪われた可能性もあるとみて県警が調べている。

 遺体が見つかった現場は同校から約3キロで、清水さんが通学路にしていた道路の脇。自宅まで1キロだった。伊勢湾岸自動車道の豊田南インターチェンジから西へ150メートルの地点で、水田が広がり、街灯はなく夜は暗い。同校周辺では先月から、下校時に女子生徒の体を触ろうとする不審者が出る騒ぎなどが続いていた。

(中日新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008050490030034.html