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2008年05月03日(土) 02時31分

<相撲協会>時期や人選など具体案示されず 外部役員毎日新聞

 日本相撲協会は2日、戦後初めて外部役員の招へいに踏み切ることを決めたが、中身は薄く感じる。

 理事会では全会一致の形だが「相撲の分からない人が入ると運営がおかしくなる」「いま入れる理由が不明」と慎重な意見も。さらに「方向性を示しただけ」と話す理事もおり一枚岩ではない。

 九重広報部長(元横綱・千代の富士)は「文科省から話のあった外部役員を入れることになりました」と一言だけ。北の湖理事長は会見も開かなかった。

実際に外部役員を入れるとなれば、協会の「寄付行為」を大変更しなければならない。時期や人選など具体案が示されないのは当然だろう。

 運営審議会から役員を選ぶ案も説得力に乏しい。運営審議会は東京場所3日目の相撲を見て、理事長と懇親会を開くだけの存在。横綱審議委員会のような活発な意見が出たことはない。

 「文科省側がはっきりした根拠を出さないのに、こちらばかり先行することもない」とある理事。朝青龍問題、時津風部屋力士暴行死事件など、一連の不祥事を契機とした文科省からの度々の「圧力」に、「何か答えを出さねば」と形をつけたのが本音か。【上鵜瀬浄】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080503-00000009-mai-spo