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2008年05月02日(金) 21時57分

船場吉兆「使い回し」 元従業員「使えるものはすべて使うと指示された」産経新聞

 牛肉の産地を偽装表示していた高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区)が、本店の料亭部門で客が残した天ぷらやアユの塩焼きなどの料理をいったん回収し、別の客に提供していた問題で、元従業員が先輩の調理人から「使えるものはすべて使う」と指示されていたことが分かった。
 料亭経営を取り仕切っていた当時の湯木正徳前社長(74)の指示で昨年11月の営業休止前まで常態化していたという。大阪市保健所も同日、「モラル上あってはならないこと」として食品衛生法に基づき、本店の立ち入り調査を行った。事実関係を確認したうえで行政指導する方針という。
 元従業員は「先輩の調理人から『使えるものはすべて使う』と指示され、残った料理をえり分けていた」と証言。
 その上で「1人数万円の料金を取っていた高級料亭として恥ずかしい」と話した。
 船場吉兆の代理人弁護士は、使い回しを認めたうえで「お客さまに大変申し訳ない」と謝罪。「(1月の)営業再開後は一切やっていない」と説明している。

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