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2008年05月01日(木) 00時00分

サワラ漁獲10年で1000倍、富山・氷見漁港読売新聞


水揚げされたサワラを箱詰めする仲買人ら(30日午前、氷見漁港で)=平地一紀撮影
1日で120トン

 富山県氷見市の氷見漁港で30日、同港の1日のサワラ漁獲量としては過去最高の約120トンが水揚げされ、仲買人に競り落とされたサワラの出荷が、夜明け前から夕方まで続く異例のにぎわいを見せた。

 富山県農林水産総合技術センターによると、県内のサワラの年間漁獲量は、氷見漁港を含めて1998年には約1・6トンだったが、昨年には約1620トンと1000倍に増えた。

 こうした漁獲量の増加傾向は日本海全体で起きており、農林水産省によると、90年代は年間100〜700トン程度だったが、00年以降は3000〜7000トンで推移。逆に、昔からサワラの漁場として知られ、80年代には年間2〜4万トンもの漁獲量を誇った九州周辺の東シナ海では00年以降、2000〜4000トンほどに落ち込んでいるという。

 サワラの漁場が移動した原因について、水産総合研究センター西海区水産研究所(長崎市)の時村宗春・業務推進部長は「温暖化が何らかの影響を与えているとは思うが、資源量が増え、日本海側に移ってきた可能性もあり、よく分からない」と話している。

 サワラはサバ科で、大きいものは1メートル近く。成魚になる前には、サゴシ、ナギなどの呼び名もある。

http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20080501gr01.htm