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2008年05月01日(木) 02時31分

<安田弁護士事件>検察側も上告へ…「共謀」成立を主張毎日新聞

 検察当局は30日、顧問先の会社の資産を隠したとして強制執行妨害罪に問われた弁護士、安田好弘被告(60)を罰金50万円の有罪とした東京高裁判決(4月23日)を不服として上告する方針を固めた。「ほう助犯にとどまる」とし懲役刑を選択しなかった高裁判決について、検察側は「判例に照らせば共謀共同正犯が成立し、ほう助犯の適用は誤り」などと判例違反を主張するとみられる。弁護側は既に上告している。

 1審・東京地裁は03年12月「安田弁護士の会社への助言に違法性はない」と無罪を言い渡したが、高裁は「巧妙な強制執行妨害策を助言した」と認定し、逆転有罪とした。

 安田弁護士は死刑廃止運動の中心的存在として知られ、オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(53)の主任弁護人だった98年に逮捕された。山口県光市の母子殺害事件の元少年(27)=差し戻し控訴審で死刑、上告中=の主任弁護人も務めている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080501-00000013-mai-soci