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2008年04月30日(水) 21時49分

<暫定税率復活>ガソリン30円前後値上げ毎日新聞

 ガソリンにかかる暫定税率(1リットル当たり25.1円)の復活が決まり、石油元売り各社は1日からガソリンの卸売価格を引き上げる。上げ幅は、暫定税率分と原油の調達コスト増加分を合わせて30円前後となる見通し。これを受け、ガソリンスタンドも店頭小売価格を引き上げる見込みで、1日から1リットル=160円前後へ大幅値上げするスタンドが相次ぐ地域も出てきそうだ。

 値上げ時期は、スタンドによって分かれる。客離れを嫌いゴールデンウイーク(GW)明けまで見合わせるところもあるが、4月の暫定税率失効に伴う値下げ競争で生じた損失を穴埋めするため、即日値上げするスタンドも多い。

 全国で約420カ所のスタンドを経営する石油販売大手、宇佐美鉱油(名古屋市)は1日から店頭価格を1リットル当たり30円前後引き上げる。安売りで有名な都内のスタンドも1日午前0時に、1リットル=124円から33円引き上げ157円にした。周辺のスタンドで追随する動きもありそうだ。

 ただ、暫定税率は元売り各社の製油所から出荷される時点で課税されることから、4月30日までに出荷されたスタンドの在庫分には税率はかかっていない。このため、GWを控え、スタンド経営者からは「顧客の視線を考えると上げづらい」との声もある。

 元売り各社は毎月1日から、卸売価格に前月の原油調達コストの増減を反映させている。4月は原油が高騰したため、元売り各社は暫定税率分に3.7〜7円を上乗せして卸売価格を引き上げる。【坂本昌信】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080430-00000138-mai-soci