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2008年04月30日(水) 13時33分

ガソリン再議決 衆院本会議ずれこむ 関連法案きょう成立へ産経新聞

 揮発油(ガソリン)税などの暫定税率を復活させるための歳入関連法案は30日午後、衆院本会議で自民、公明両党の3分の2以上の賛成多数による再議決で成立する。与党は本会議に先立ち、法案の参院送付から60日がたっても採決されなかったため憲法59条「みなし否決」規定の適用を求める動議を河野洋平衆院議長に提出した。民主党など野党は徹底抗戦の構えで、午後1時からの本会議開会はずれ込んでいる。

 自民党の伊吹文明幹事長は30日午前、国会内で開かれた衆参両院議員総会で、再議決方針について「民主党が政略的な判断を続ける限り、われわれは再議決に踏み切らないといけない。与党としての踏ん張り所なので、一糸乱れず行動してほしい」と述べ、再議決に向けた結束を呼びかけた。

 「みなし否決」規定による再議決は昭和27年以来、56年ぶり2例目。法案成立後、政府は臨時閣議で、施行日を5月1日にする政令を閣議決定する方針だ。ガソリン1リットルあたり25・1円の暫定税率は1カ月ぶりに復活する。福田康夫首相は30日中にも記者会見し、道路整備の必要性などを訴え暫定税率復活への国民の理解を求める。

 一方、野党各党は再議決に猛反発している。民主、社民、国民新の野党3党の幹事長は30日朝、都内のホテルで会談し、結束して再議決に反対していくことで一致した。野党4党の幹事長らは河野議長に開会しないよう申し入れるとともに、民主党の中堅・若手によるガソリン値下げ隊などは本会議前、衆院議長室前の廊下でプラカードなどを手に抗議活動を展開した。

 民主党の菅直人代表代行は同日午前に国会内で開いた衆参両院議員総会で「与党が(再議決反対の)国民の圧倒的多数の声を踏みにじるなら、体を張るのが私たちの義務だ」と徹底抗戦する姿勢を強調した。

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