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2008年04月30日(水) 14時47分

橋下知事と政治とカネ バラエティー番組は「ギャラもらう」に賛否両論産経新聞

 大阪府の橋下徹知事のテレビ出演をめぐり、50代女性からメールが届いた。これまで知事はニュース番組などを公務とし『SMAP×SMAP』などのバラエティー番組を非公務と区分、非公務分の出演料を個人収入としたいと明らかにしているが《すべて公務にすべきだ》という意見だ。

 《知事は自分の懐具合に関することはむきになり子供のようです。府民に我慢するように言うなら、自分も知事としての収入の範囲内で生活してみては。自分だけ副収入を得るのはいかがなものでしょうか》

 橋下知事はテレビ出演料だけでなく、講演料も個人収入とし、政治資金にしたいと考えているというが、太田房江前知事が、中小企業経営者の団体から多額の講演料を受け取ったことで「政治とカネ」の問題を指摘された経緯がある。

 知事も、自身の主張の正当性については計りかねている様子で記者会見でも「出演料はいくらが妥当か。政治資金としてもよいのか。意見をいただきたい」と問いかけていた。

 女性のメールでは橋下知事に警護のための警察官「SP」がついていることにふれ《個人的な収入を得るための活動をするのであれば、そこに公務員であるSPをつれているのは、税金の無駄遣いにはなるのでは》としていた。

 もちろん、橋下知事にも言い分がある。知事は自身の政治団体はつくっておらず、政治活動資金は現在、個人所得で賄っている。例えば、ほかの政治家から選挙の際に事務所に張る『為書(ためがき)』を要請された際にかかる費用は1本約10万円。会見では「モーニングコートを買うのに随分とお金がかかった」とも話している。

 知事によると、就任前の講演料は1回約150万円程度。公務の合間を縫っての講演活動でも、同額の講演料であれば、相当の収入になり、政治活動資金の助けにはなりそうだ。ただ「政治とカネ」の問題だけに収入の不透明さが指摘されれば、命取りにもなりかねない。慎重な対応が必要になりそうだ。

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