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2008年04月30日(水) 16時01分

DNA鑑定でまたも冤罪晴れる=全米で200件以上、死刑囚も時事通信

 【シリコンバレー29日時事】米南部テキサス州ダラス郡の地裁は29日、DNA鑑定の結果、殺人罪で27年間服役してきた男性(55)の無実が証明されたとして、男性を釈放した。同郡では近年、冤罪(えんざい)判明が相次いでおり、司法制度に対する信頼が揺らいでいる。
 男性は1980年、交際女性を絞殺した容疑で逮捕され、目撃談が決め手となり終身刑が確定。無罪を訴え続け、民間団体「イノセンス・プロジェクト」の支援を得て、ついに冤罪を晴らした。地元紙によると、男性は「誤った行為をしていないのだから、決してあきらめなかった」と語った。
 89年以降にテキサス州内で冤罪が判明したケースは30件を超える。ただ、冤罪は全米規模の問題で、イノセンス・プロジェクトの調査によると、32州で計216人の冤罪がDNA鑑定で証明された。これには16人の死刑囚も含まれる。誤った目撃情報や不確実な科学捜査が冤罪につながる例が多かったという。 

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