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2008年04月29日(火) 12時00分

なぜハイヒールは生まれ、女性の靴となったのか?R25

なぜ女性はハイヒールを履くのだろう? 確かにカツーンカツーンとヒールで地面を鳴らしながら歩く女性はカッコいい。しかし、あんな安定性の悪い靴を履いて平気なのかとも思う。ためしにハイヒールを履いて歩いてみたところ、指は痛いし筋肉痛になるし、まともに歩けたものではない。こうまでして女性を魅了するハイヒールとはなんなのだ。そもそもどうして生まれたのか?

紀元前400年代のアテネにおいて、すでに背を高くみせるための靴としてハイヒールは存在していた。その後、ながらく歴史の表舞台から姿を消すが、16世紀のフランスでハイヒールは復活する。西洋史に詳しい作家の桐生 操さんはこう語る。

「時の王妃カトリーヌ・ド・メディシスは背が低く、アンリ2世に嫁ぐ際にハイヒールを持参しました。これがセンセーションを巻き起こし、貴族階級のステイタスシンボルになったんです。17世紀に入ると、ハイヒールの別の側面がクローズアップされてきます。当時のヨーロッパは下水がなく、道路は糞尿とゴミでまみれていました。ハイヒールは汚物で服の裾を汚さないための必需品でもあったんですね(笑)」 

う〜む。衝撃の事実である。ハイヒールにそんな用途があったとは。なお、17世紀はルイ14世が愛用したこともあり、男もハイヒールを履いていたとか。だが、のんきにシャレこんでいたべルサイユ文化の終焉とともに、ハイヒールは女性の靴となった。

「ハイヒールを履くと、胸がはってお腹もひっこみ、ヒップもつき出ます。つま先をのばした状態が、性的オルガスムスのポーズを連想させるので、セクシーだと感じるのだという説もあります(笑)。ハイヒールが女性を象徴する靴になったのも、無理からぬことかもしれませんね」(同)

そういえばハイヒールを履いた時、お尻がプリプリして官能的な気分になった気もする(笑)。たとえ歩きにくくとも、飽くなき美の追求のために、今日も女性はハイヒールを履くのである。
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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