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2008年04月28日(月) 10時00分

怒れ!! ドライバー、ガソリン160円を許していいのか日刊ゲンダイ

 ドライバーは怒りの声を上げるべきだ。福田政権が、せっかく下がったガソリン代を引き上げようとしているからだ。大新聞・TVも「自公与党が30日の再議決を確認」などと無責任に垂れ流しているが、本当にやれば国民生活は大打撃だ。
「暫定税率が復活すれば、25円10銭の税金分は確実に上がります。これに原油調達コストの上昇分が上乗せされる。4月出荷分も3〜5円コストが増えているのですが、値下げ競争で完全に転嫁されていません。その上、来月も3円を超える上昇が見込まれる。ガソリン価格は30円以上高くなる公算が大きいのです」(証券アナリスト)
 石油連盟の渡会長は今月17日に「原油価格上昇で3円プラス、円高で0.6円マイナス」の見方を示し、5月出荷分は4月に比べ2.4円上がると見通した。当時、NY原油は1バレル=115ドルで為替は1ドル=102円。それが今、原油は120ドルが目前で為替は104円台だ。調達コストはさらに増えている。
 石油情報センターが23日に発表したレギュラーガソリンの平均価格は130円60銭。これに30円以上プラスなら、一気に160円台だ。
 福田政権の面々は暫定税率失効前の3月に「スタンドに長蛇の列ができる」「消費者が混乱する」とさんざん脅した。再議決が迫る今は知らんぷりしているが、実は値上げする時の方が危ない。業界関係者が言う。
「ガソリン価格が半年で2倍になった1974年には、売り上げ減を苦にしたスタンド経営者が自殺したり、ボーッとしてガソリンと灯油を間違えたりしました。値下げなら客が増えますが、値上げはガソリン離れを招くから深刻です。それでなくてもスタンド経営はカツカツ。原油は4年前から上昇していますが、その間、満足に価格転嫁できなかったからです。そこに税率復活ではスタンドはやってられません」
 国民の利益を守るべき政治家が国民を苦しめている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080428-00000010-gen-ent