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2008年04月28日(月) 16時29分

ATM引き出し額一律50万円制限の不便さよ!オーマイニュース

オレオレ詐欺対策で、銀行で1日に引き出せる額が制限された。……との話は、以前、チラとは聞いていたが、今日、はじめてわが身として、その不便さを実感した。

 もとより、そんな大きな金額が出入りするような日常口座は持っていないから、「そんなの関係えねえ」と認識していた……。

 ところが、ひょんなことから葬儀最中の香典の大金を預かる羽目になって、安全のために、現金をすぐさま口座に一時的に避難させた。ひと段落して出金しようとしたら…… 50万円以上は、行内ATMでも、もうどうにもならないのだ。

 「オレオレ詐欺にかかる人がいるから」だそうだ。そんな一部のウカツな被害者のために、全員が、一律に不便を強いられるとは。

 どこか、全体主義の国のように「連帯責任」を押し付けられているようで、この忙しい折には怒りが湧いてくる。

 戦中ドラマでよく見るような、防犯、防災名目なら何でも一律連帯、「隣組のような統率社会意識、右へ倣え……」を感じて仕方ない。

 だまされやすい弱者のための、保護、配慮はもちろんいいことだ。しかし、自己責任の自由を認めない、世の中全員をバカとしかみていない、何でも一律の発想には、相当な反発がある。

 利用者との従来の約束事を変えるなら、利用者各自に、きちんと意見、意向を聞き、新旧利便を自由に選ばせる、そういう発想がない。頭ごなしに一方的に決め、一方的に通知する、まさに「お上」意識である。

 口座のひとつひとつ、利用者との契約で成り立っている、そういう契約市民社会意識のない、金融「お上」国家の象徴そのものではないか。

 いずれ、一方的通知で、預金すべてがおろせない事態だって、平然と起こり得る。

金融機関を信じず、現金を貯め込む人の気持ちの一端が理解できたような気がする。

(記者:おおき まさみ)

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