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2008年04月27日(日) 00時00分

またも硫化水素自殺、マンション住民が避難読売新聞

 横浜市青葉区のマンションで26日、またも硫化水素による自殺が起きた。命を絶ったのは4階に住む男子高校生(17)。前日にも栄区で硫化水素自殺で150人が避難したばかり。マンション住人は「巻き添えが出なくて良かったが……」と顔を曇らせた。

 「4階から上の人は屋上へ、下の階の人は屋外に避難して下さい」。午後6時20分すぎ、現場マンション周辺に、拡声機で避難を呼びかける消防隊員の声が響いた。住民約50人は急きょ、近くの国学院大のキャンパス内へ避難した。

 青葉署の発表によると、帰宅した家族が、午後6時過ぎ、「硫化水素発生中。絶対に開けないで下さい」と書かれた張り紙を洗面所で見つけ、管理会社などを通じて119番通報。男子生徒が目張りされた浴室で倒れており、午後8時30分過ぎ、死亡が確認された。

 住民の避難はほぼ同時刻に解除されたが、2階に住む男性会社員(38)は「ドアを開けると、温泉の様なにおいがした。巻き添えが出てもおかしくなかった」と不安げな表情で話した。

 硫化水素による自殺は今年に入って急増。4月16日には、同市南区の男性(当時27歳)の巻き添えで隣人2人が頭痛などで病院に搬送、25日にも男性(38)の自殺で、住民ら3人が病院に搬送、150人が避難した。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20080427-OYT8T00192.htm