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2008年04月27日(日) 00時35分

硫化水素か高3自殺 横浜、マンション住民一時避難朝日新聞

 26日午後6時10分ごろ、横浜市青葉区新石川のマンションの住民から警備会社を通じ、「硫黄のようなにおいがする」と119番通報があった。駆けつけた消防署員らがマンション4階の1室で、この部屋に住む高校3年の男子生徒(17)が浴室で死亡しているのを見つけた。神奈川県警青葉署は男子生徒が、硫化水素ガスを発生させて自殺を図ったとみて調べている。

 青葉署によると、浴室に通じる洗面所に「危険、硫化水素発生中。絶対に開けないで」と書かれた紙が張られていたという。家族がその紙に気づいて警備会社に連絡した。横浜市安全管理局が現場から硫化水素を検出した。

 マンションは7階建てで、住民ら約50人が警察の指示で近くの国学院大学に一時避難した。グラウンドにいた学生数十人も避難したという。

 ■埼玉、大分、福岡でも相次ぐ

 26日、硫化水素ガスを発生させ自殺を図るケースがほかにも相次いだ。

 埼玉県越谷市では午後6時20分ごろ、病院駐車場にとめてあった乗用車内で男性が死亡しているのを、警官が見つけた。死因は中毒死とみられ、車内から洗剤などの空容器や液体の入った洗面器が見つかった。車内に残された免許証から東京都文京区の男性(36)とみて越谷署が身元の確認を進めている。

 午後1時15分ごろには、大分県別府市の男性が「自宅から異臭がする」と110番通報。男性の長女(31)が2階トイレで死亡しているのを救急隊員が見つけた。トイレ内に洗剤などの空容器が残され、トイレの入り口には「警察と消防に連絡して」という張り紙があったという。周辺の6世帯9人が公民館などに一時避難した。

 福岡県古賀市では午後9時50分ごろ、民家から119番通報があり、室内で20代の男性が死亡しているのが見つかった。通報した父親も気分が悪くなって病院に運ばれ、治療を受けた。粕屋署によると、現場には洗浄剤の空容器が残されていたという。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0426/TKY200804260312.html