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2008年04月26日(土) 16時01分

県石油価格高騰対策会議:日本一ガソリンが高い離島 効率化でコスト削減可 /長崎毎日新聞

 「日本一ガソリンが高い」といわれる長崎県の離島地域。離島と本土のガソリン価格の格差解消について、県の石油価格高騰対策会議が25日、長崎市内で開かれ、「効率化により、さらに1リットル5〜6円のコスト削減が可能」という試算を示した。ガソリンにかかる暫定税率が5月にも復活するとみられるため、離島にとっては「効率化」が今後注目されそうだ。
 今年2月に民間シンクタンク「親和経済文化研究所」に委託した流通の実態調査の結果から試算された。同研究所は離島を含む県内のガソリンスタンド233カ所にアンケート調査し、経営状況や仕入れ値、販売コストなどを調べた。
 その結果(1)離島のスタンドは販売量が年間300キロリットル未満が5割で、本土の5割が400キロリットル以上なのに比べ小規模(2)仕入れ値と販売価格の差は五島、対馬など離島4市町は23〜28円、本土は13円と割高——などがわかった。
 さらに、島内に3カ所の油槽所(貯蔵タンク)がある対馬市をモデルに改善策を検討。3カ所を1カ所に統合すれば1リットル当たり4・5円、海上・陸上配送の共同化で計2円のコスト削減が可能——とした。
 同研究所は「元売会社も巻き込んだ検討が必要になる。また全部が他の離島には当てはまらないが、応用は可能。合理化の一助になれば」。会議に出席した対馬市の長信義・観光商工部長は「ハードルは高いが、持ち帰って検討したい」と話した。【錦織祐一】
〔長崎版〕

4月26日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080426-00000211-mailo-l42