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2008年04月26日(土) 07時07分

硫化水素自殺7件続発 東京のホテルや横浜、大阪、神戸 北九州では車内で西日本新聞

 25日午後4時すぎ、北九州市小倉北区井堀5丁目、北九州交通公園の駐車場で、乗用車の車内で男性がぐったりしているのに公園職員が気付いて通報した。男性は病院で死亡が確認された。車のドアに「硫化水素発生中」の張り紙があり、小倉北署は自殺したとみている。硫化水素で自殺したとみられる事件は、東京や横浜市、大阪市などでも発生が相次ぎ、同日午後だけで男女計7人が死亡した。

 小倉北署の調べでは、死亡したのは同区の無職男性(46)で、運転席に座った状態だった。車内に遺書と洗剤などの容器があった。発見時、ドアは鍵をかけていなかったという。事件を受け、現場近くで開催予定だった小学生向けのスポーツ教室は中止になった。

 また、同日午後1時ごろ、東京都千代田区有楽町のホテル「ザ・ペニンシュラ東京」の客室でも硫化水素が発生、宿泊客の男性が死亡した。警視庁などによると、ホテルで死亡した男性は岡山県の会社員(47)とみられる。浴室にはトイレ用洗剤などの容器があり、男性が硫化水素を発生させたとみている。

 室内のいすの上には「硫化水素による自殺のため入室に当たっては注意してください」と書かれたメモがあった。在室していた2部屋の男女3人が一時避難したが、けが人はいなかった。

 横浜市ではマンションの1室で男性(38)が死亡。家族ら3人が病院に運ばれたほか、マンションの住民約150人が避難した。大阪市の2カ所と神戸市では、それぞれマンションの1室で主婦(54)らが死亡した。東京都江東区でも男性(29)が自宅浴室で死亡した。

=2008/04/26付 西日本新聞朝刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080426-00000011-nnp-l40