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2008年04月25日(金) 22時37分

<硫化水素>都内で自殺3件相次ぐ毎日新聞

 東京都内で25日、ホテルなどで硫化水素を発生させての自殺が3件相次ぎ、宿泊客が避難するなどの騒ぎになった。

 午後1時ごろ、千代田区有楽町1、ホテル「ザ・ペニンシュラ東京」10階の一室から硫黄のような異臭がするとホテルから110番があった。東京消防庁の化学機動中隊が確認したところ、男性が室内の浴室で倒れており約1時間後に死亡した。警視庁丸の内署は男性が有毒の硫化水素ガスを発生させ自殺したとみている。

 調べでは、男性は岡山県の会社員(47)とみられ、24日から1人で宿泊していた。室内から「硫化水素による自殺のため入室には注意して下さい」と書いたメモが見つかった。チェックアウトの時間を過ぎていたため10階に客はおらず、ホテル側が8階の客3人を避難させた。現場はJR有楽町駅近くの繁華街で、消防車など16台が出動し、一時騒然となった。

 午前10時ごろには、北区赤羽台3の区立桐ケ丘体育館の敷地内で男性が死亡し、付近に液体入りペットボトル2本と「硫化水素発生」と書かれたメモが見つかった。赤羽署によると、埼玉県川口市の男性(51)とみられる。体育館の職員らが館内や隣接のテニスコートの利用者ら約100人を避難させ、施設利用を中止した。

 午後5時40分ごろには、江東区東砂7のマンションの一室で、男性(29)が浴室内で倒れ、死亡していた。城東署は硫化水素で自殺を図ったとみている。【佐々木洋、酒井祥宏】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080425-00000156-mai-soci