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2008年04月25日(金) 07時51分

茨城国保連、職員給与で尻ぬぐい「責任果たす」 10億円横領事件産経新聞

 10億円の保険料を職員に着服された茨城県国民健康保険団体連合会は、全職員の給与や退職金を減額することで、損失の穴埋めに充てる方針だが、県民からは「なぜ着服を防げなかった」「組織全体の監査が甘い」などと抗議が殺到している。同連合会は自らの身を切ることで「責任を果たし、県民の信頼と安心の回復に努めたい」考えだ。

 同連合会は横領で生じた損失分に退職金などの積立金を充当。最終的な損失補填(ほてん)に職員給与や退職金の減額分を充てる方向で、各市町村や職員との協議を進める。ただ、急な減額は「人材流失や業務への支障など組織崩壊を招く危険性」(同連合会)もあり、一定期間をかけて“経営改善”を進める。

 国保連の主な役員は市町村長が非常勤として兼務。常勤トップは県職員のOBが充てられる。職員数は約140人で、給与額は年間で計約9億円。同連合会は「(容疑者からの)回収が無理なのは理解している。県民に納得していただける対応策を示す」としている。

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