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2008年04月24日(木) 17時09分

死刑の声…込み上げた 光市母子殺害、本村さん雑誌に手記産経新聞

 山口県光市の母子殺害事件の被害者遺族、本村洋さん(32)の手記が26日発売の月刊誌「WiLL」(6月号)に掲載されることが24日、分かった。広島高裁で22日に差し戻し控訴審判決が言い渡されたときのことを「裁判長の声が耳に入った時、あまりにも多くの思いが込み上げ、目を開けることも声を発することもできなかった」と振り返っている。

 手記は400字詰め原稿用紙50枚分。殺人などの罪に問われた男性被告(27)=事件当時(18)=に死刑が言い渡された瞬間の気持ちや、9年前の事件当夜、帰宅して妻の弥生さん=当時(23)=の遺体を発見した時のアパート室内の異様な雰囲気、法廷で見つめ続けた被告の様子などを振り返っている。

 1、2審から一転して妻子への殺意を否認した弁護側の主張に「傷つき、打撃を受けたのも一度や二度ではなかった」。「素晴らしい家族を持った誇りと感謝の気持ちを胸に、私自身も新たな人生を歩んでいきたいと思う」と締めくくっている。

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